![]() | |
![]() |
![]() |
↑Index | ←Back | 第4幕 | →Next |
ブラック | さあジェイムズ、先行偵察に行くんだ。 |
---|---|
カール | うん、行くしかあるまい。 |
ブラック | 我々はメイヴィスを見てるから(笑) |
ジェイムズ | いや、おまえらは信用できない! |
ブラック | なーに大丈夫だ、私に任せておけよ。ははははは(乾いた笑い) |
ST | 結局、誰がどう動くの。 |
ジェイムズ | みんなで行くですよ。 |
ブラック | 私は行かん。肉体派ではないのだ。 |
カール | へ? あんたここに残ります? |
ブラック | 残るとは言ってない。あんたら2人が安全を確保した後で行くんだ。 |
カール | 俺ら、(わざわざブラックに安全を知らせに)戻ってきませんよ。 |
ブラック | あんたらが戻ってこなかったら無事と判断する。さあ行け。 |
ジェイムズ | じゃあ、メイヴィスとスージーは連れていくですよ。 |
ブラック | な〜に〜ッ?(当てが外れたらしい) |
カール | 当たり前じゃー! |
ブラック | 待て、そんな危険を冒してもいいと思ってるのか。この先何があるか判らないんだぞ。 |
カール | あのなあ。ここに居っても何も発展せえへんのじゃ! |
なおもしばらく揉めた後、ジェイムズとカールがメイヴィスとスージーを連れて先行、ブラックは残って様子見ということになった。
ST | んじゃブラック、ひとつ自制心で判定してもらおうか。難易度6。 |
---|---|
ブラック | それはちと厳しいなあ……ファイア!(サイコロを振る)失敗はしてないけど。 |
ST | 1個だけ成功? なら美味しそうな匂いが離れていってしまうんで、ふらふらと付いていきたくなるけど、すんでのところで理性というか、打算が働いて思いとどまった。 |
ブラック | この自制心と本能のせめぎ合いがいちばん甘美なんだよ。 |
ST | ……なんか元からマルカヴィアンだね、あんた。 |
ブラック | すでに発狂済みだからね(笑) |
ST | ありがたいことに、下水道はほぼ一本道だ。膝辺りまで汚水に浸かって歩かなきゃいけないけどね。足下をあまり見たくないような物が流れていったりする。メイヴィスはスージーを抱き上げて運んでいる。 |
ジェイムズ | スージーは私が背中に背負ってあげるですよ。 |
ブラック | おいおい、大丈夫なのか?(皮肉な口調) |
カール | すると俺も(メイヴィスを)背負わないと駄目っスか?(笑) |
ブラック | まあジェントルマンたるもの当然だろ。 |
ジェイムズ | それなら私はメイヴィスの方を背負う。彼女の方が重いだろう。 |
ST | じゃあ、ジェイムズの方が顔色悪そうだもので『すいません』つって厄介になる。カールとジェイムズは難易度6で自制心判定をどうぞ。 |
カール | 成功。 |
ST | 背中からスージーの体の心地よい暖かさが伝わってくる。食欲をそそる香りがあなたの鼻をくすぐる。思わず……しかしギリギリのところで耐えた。『俺は人間だ、俺は人間だ』と自分に言い聞かせて。 |
ジェイムズ | だめだ、1が出た。成功数が相殺でゼロ。 |
ブラック | 失敗かい! |
ST | 問題はこっちか。 |
ジェイムズ | (情けなさそうに)プレイヤーはもう判ってるんやけどね〜。 |
ST | (淡々と)あなたはメイヴィスを背負うために背を向けてかがんだところでどうしても我慢できなくなる。 |
ブラック | 劣情のおもむくままにってか?(笑) |
ジェイムズ | いざというときは俺がブラックを止めようと思ってたのに〜。誰か止めてくれ〜。 |
カール | 状況を察して止めますけど。 |
ST | いいでしょう。カールは敏捷力+〈警戒〉、ジェイムズは敏捷力+〈運動〉で対抗判定して。成功数が多い方が勝ち。 |
ジェイムズ | 3個も成功してしまった……カール、頑張ってくれ。 |
ST | あんたが応援してどうする(苦笑) |
カール | おっしゃ、5個! |
ST | ではあなたはジェイムズがメイヴィスにいかがわしい行為に及ぼうとしているのに気が付いて、制止した。 |
ジェイムズ | いかんいかん。ふう。 |
ST | でも止めようとしたときにメイヴィスの体を触ってしまったので、カールも自制心判定〜。 |
ブラック | 頑張れ、ここでおまえが堕ちたら何にもならんぞ。 |
カール | (コロコロ)大丈夫。 |
ST | 耐えたか……良識の人だね。しかし、目が覚めてこの方――数分か、数十分か、いったい何度、あなたがたは『私は人間だ』と自分に言い聞かせただろう? |
このときSTは密かに後悔している。カールの介入を認めることでジェイムズを「堕とす」絶好のチャンスを失ったからだ。ちぇっ、変な仏心出すんじゃなかったよ。
ST | しばらく進むと地上へ続く縦穴がある。ありがたいことに、マンホールに鍵はかかっていないようだ。 |
---|---|
ジェイムズ | 蓋を持ち上げて周囲の様子を見る。 |
ST | 外の空気は澄んでいる。少なくとも悪臭はしないね。これまで歩いてきた下水道ときたら鼻が曲がりそうだったが……それでもジェイムズとカールは背中から絶えず甘い匂いを感じ続けているわけだ。 |
ジェイムズ | そして耳には心臓の鼓動が誘惑的に鳴り響いている、と。 |
カール | とっとと外に出よう。 |
ジェイムズ | ところで、今、夜ですよね? |
ST | 夜です。が、だいぶ離れたところから、人間の匂いがたくさん漂ってくる。 |
ブラック | 嫌な表現やな、それ(笑) |
ST | ニンゲンの匂いのする方を見ると、大きな屋敷が炎上している。方角的に君たちが歩いてきた方角だね。 |
カール | ははあ(納得) |
ブラック | 道理で地下室の扉が熱かったわけだ。そりゃ空気も薄くなるわ。 |
ジェイムズ | メイヴィスとスージーには先に家に帰るように言う。これ以上一緒にいると自制できなくなりそうや。 |
ST/メイヴィス | あの、よろしかったら送ってくださいません? あんなことがあった後ですし。 |
ブラック | 夜更けに、道も判らんとこで、女子供二人だけ放り出すのはどうかと思うぞ。無責任や。 |
ジェイムズ | うーん(悩んでいる) |
ブラック | 送ってやれ、送ってやれ。 |
カール | お前が耐えたら済む話や。 |
ジェイムズ | じゃ、人通りのある所に出て、タクシーをつかまえて、二人を乗せよう。それでいいでしょう? |
ST | そういう具合に話しているわけね。すると、こらえ続けてきた激しい飢えと渇きが限界に達したものか、ちらちらと変な物が見え始める……あなたは今メイヴィスと話していたのか、出来立てのホットドッグと話していたのか、一瞬、判らなくなった。 |
カール | (笑)こりゃさっさと離れたいわな。メイヴィスをタクシーに乗せるンやったらスージーも任せるで。じゃ。 |
ST | 独りで帰るわけやね? |
カール | おう。 |
ST | ……判りました(不気味な笑い) |
残り4人はタクシーを拾うため人通りの多い道へ向かうが、こんな時に限って一台も通りかからない。
ST | 優しそうな婦人が向こうから歩いてくる。犬の散歩らしい。しかし君たち二人には服を着たホットドッグが歩いてくるようにも見える。 |
---|---|
ブラック | こりゃあいい(爆笑) |
ジェイムズ | 俺の感覚はどうなってるんだー!? |
ST/婦人 | あらあら、どうなさったの? ひどい格好で。 |
ブラック | え? ああ……(下水道を通ったからか) |
ジェイムズ | 実はその、ちょっと事件に巻き込まれまして…… |
ブラック | あ、そういう怪しいことを言うかこいつは。 |
ST/婦人 | お気の毒に。タクシーを探しているの? この辺りは夜はあまり通らないのよ。うちから電話をかけて呼んであげるわ。すぐ近くだから、一緒にいらっしゃい。 |
ジェイムズ | いや、それなら俺の携帯がありますから…… |
ST/婦人 | まあ大変、お子さんが震えてるわ。熱でもあるんじゃない。ちょっと横になった方がいいんじゃなくて? |
ブラック | 善い人だけになあ(笑) |
ジェイムズ | じゃ、お言葉に甘えて、タクシーが来るまでこの二人(メイヴィスとスージー)をお宅で待たせてもらっていいですか? 私は体調が……いやその、用事がありますので。 |
ST/婦人 | (親切だが有無を言わさぬ口調で)いいから、あなたがたも少し休んでいらっしゃい。今にも行き倒れになりそうな顔色をしてるわよ。 |
カール | 俺、この場にいなくて良かったなあ…… |
ジェイムズ | う〜。走って逃げることはできますか? |
ST | 自制心判定に成功したらね。難易度は……幻覚見えだしてるしなあ、8で振ってもらおか。 |
ジェイムズ | なんとか成功。 |
ブラック | 俺も振るの? ……マイナス2成功。 |
ST | それは大失敗というんだ。 |
ブラック | いや〜、これはさすがに、もうどうしようもないな〜(妙に嬉しそう) |
ST | ま、獲物だけは選ばせてあげよう。メイヴィス、スージー、御婦人。誰にする? |
ブラック | そりゃあもう、御婦人でしょう……なんだジェイムズ、止めるのか? |
ジェイムズ | うん。ブラックが御婦人に付いていこうとしたら止めるよ。 |
ブラック | まあこの場では襲わないけど。 |
ST | ちょい待ち。即座に襲いかかるのを我慢するならもう一度自制心判定。 |
ブラック | 3個成功。判りました、俺も御厚意に甘えさせてもらいましょう。ひひひ。 |
ジェイムズ | 何言ってるんだデビッド、お前も一緒に来るんだよ! ブラックを抱えて引きずってく。 |
ブラック | 嫌だ、俺も行くんだ! 離しやがれーッ! |
カール | 醜い争いや(笑) |
ブラック | まあ、筋力が全然違うからな。けっきょく引きずって行かれるんだろうな。 |
ST/メイヴィス | ジェイムズさん、あちらがせっかく親切に仰っていることだし、少し休ませてもらうぐらいは良いんじゃない? |
ジェイムズ | わ、私は用事がありますんで…… |
ST/メイヴィス | いったい急にどうしたんです? 顔が真っ青よ。そんな様子じゃ用事とやらを済ませる前に倒れてしまうわ。 |
ブラック | そうだそうだ。一緒に行こうぜジェイムズ。 |
ジェイムズ | ……二人をお願いします。日を改めてお礼に上がりますので。 |
ST | 今のあなたの状態からして、そこまで言い張れるかどうか自制心判定をどうぞ。難易度8。 |
ジェイムズ | 1個成功。 |
カール | いっそ堕ちれば楽なものを…… |
ジェイムズ | 片思いの相手なんや。不運な目に遭わせてたまるか。 |
ST | 成功1個だね? こちらはメイヴィスの説得で対抗判定を振らせてもらう。オープンダイス! カリスマ+〈共感〉で難易度8。 |
ブラック | ちなみに彼女、〈共感〉レベルいくつ? |
ST | 3。 |
カール | ええ人や(笑) |
ST | ええ、いい人なので誠心誠意説得させていただきます(カラカラ)……あり? 失敗。ジェイムズはやっとのことでメイヴィスの制止を振り切ってその場を離れる。 |
ジェイムズ | すいませんねぇ。 |
ブラック | (引きずっていかれる)おのれ、私の、私の愉しみを〜! 許さんぞ。 |
ST | 飢えに苛まれて意識が朦朧とする。自分が喋っているのが悪夢の中なのか、現実なのか、その境目すらよく判らなくなってきた。 |
ブラック | ジェイムズ、おまえだって俺と同じなんだろ、え? 食いたくて食いたくて仕方ないんだろ? |
ST | それはカールも同じだ。 |
カール | 他人にはそんな様子見せへんけどな。 |
一方、他のPCと別れたカールは家路を急ぐが……
ST | 夜だからな。道々ホームレスが転がってる。 |
---|---|
ジェイムズ | おい、ホットドッグがいっぱい転がってるぞ(笑) |
ブラック | 食べ放題やな。 |
カール | そんなことはない、そんなことはない。 |
ST | クラン・ヴェントルーだよね。血の嗜好は? 『女性のみ』? |
カール | 男はいらん(笑) |
ブラック | なんだ。女のホームレスは少なかろう。 |
ジェイムズ | 最後には獣と化して通りすがりの女性を襲うわけやな(笑) |
ST | そうやな、ホームレスからはメイヴィスやスージーと同じいい匂いがするけど、カールの食欲はそそらない。カール、ちょっと強靱力判定してくれる? 難易度7。 |
カール | だめ。失敗ですわ。 |
ST | 歩いている途中、貧血で立ちくらみしてしまう。 |
ブラック | そろそろ限界が近いんじゃないか? |
カール | ま、あそこで耐えられただけもうけもんや。 |
ST | 目の前が一瞬すっと暗くなって……気が付くと目の前にいい匂いがするモノが。冷え切った肩を温かい手が揺さぶっている。『もしもし? こんな所で寝ちゃ駄目ですよ』 |
カール | だ、大丈夫です、と答えておこうか。 |
ST | 声の主はジョギング途中の若い女性だ。 |
カール | ひ〜(悲鳴) |
ブラック | めちゃめちゃストライクゾーンちゃうか?(笑)ストレート高めのど真ん中。 |
カール | まだ頑張る。『大丈夫です』って歩いていく。 |
ブラック | おらおら、強がるんじゃねえぞ。 |
ST/通りすがりの女性 | 足元ふらついてるわよ。座って休んだ方がいいわ。 |
カール | (絞り出すような声)…大丈夫っすよ! |
ST | 自制心判定。難易度8。 |
カール | きついなあ……でも成功。よろよろと歩いていく。 |
ブラック | どこまで保つかな。 |
ジェイムズ | これってしまいには難易度10とか言うんやろな。 |
カール | そうなるまでは耐えてみせるさ。 |
ST | 粘ってくれると私は楽しいけどね。 |
難易度10では、成功と大失敗が同確率で発生する。純粋にサイコロ運の勝負になるので、通常STが指定する難易度は高くても9どまり。STが「難易度10」と言ったら、きわめて無謀な行為だが試すだけなら自由だよ、という意味に考えてほしい。
さて、渋るブラックをひきずって帰途についたジェイムズだが……
ST | すれ違いざま肩が触れたガラの悪い男にからまれる。『おうおうおうおう、人にぶつかっといて謝りもせんと行くつもりか、おんどりゃあ』(古典的)。息が酒臭い。酔ってるよ。 |
---|---|
ジェイムズ | こいつ、因縁をつける気か。 |
ブラック | ちぇッ、まずそ〜。 |
ST | それなりに美味しそうな匂いはするよ。ステーキとまでは行かないけど、ま、味付き焼き肉程度には。 |
ブラック | 今日は焼き肉で我慢しとくか(笑)『気づかなくてすまなかったな。おわびにあっちで一杯おごるよ』 |
ST/チンピラ | フン。安酒じゃ許さねぇからな。 |
ジェイムズ | 路地裏に誘い出そう。 |
ST | あ、楽になる気? |
ジェイムズ | 喧嘩を売ってきたのは向こう。これは正当防衛だ。今までの善人たちとは違うよ。 |
ST | (えらい違いだな)チンピラはついてくるけど。 |
ジェイムズ | 一応、人目は気にするよ。 |
ST | 路地裏には誰もいない。チンピラは君たちの様子を察知して『やっぱりな。やる気満々じゃねぇか、兄ちゃん』つってナイフを抜く。 |
ブラック | 後悔するなよ。ナイフよりメスの方が良く切れるんだぜ。 |
ST | OK、戦闘ターンに入ります。二人とも主導権チェックしてください。機転力+〈警戒〉で難易度4。 |
ジェイムズ | 3個成功。 |
ブラック | 4個成功。 |
ST | では行動順はブラック、ジェイムズ、チンピラでどうぞ。 |
ブラック | チンピラに抱きつきます。 |
ST | だ、抱きつくんスか?(光景を想像してしまった) |
ジェイムズ | 人間性、捨ててますね。 |
ブラック | ニンゲンセイ? 何かな、それは? |
カール | もともと少ないもんなぁ。 |
ジェイムズ | 私としては相手が血を流したところで人間性捨てようと思ったんだけど…… |
ブラック | 私は何でも一番が好きだ(笑) |
カール | 明日は変死体発見か? |
ブラック | 死体を残しておくようじゃあ、まだまだ甘ちゃんだな。 |
カール | ……俺、甘ちゃんで結構です(笑)目が覚めるとベッドで寝ていた、ってオチならいいのに。 |
ブラック | 口の中が生臭くても? |
ST | (ルールブックを調べていた)え〜、ブラック。チンピラに抱きつくなら敏捷力+〈格闘〉で難易度6。 |
ブラック | 〈格闘〉なんて持ってない。(コロコロ)2個成功。 |
ST | 男に抱きつかれるのは嫌なので回避する。あ、ファンブった(大失敗のこと) |
ブラック | では、首筋にガブリと。 |
ジェイムズ | 本能の導くままに動いてるな。 |
ブラック | 赤ん坊だっておっぱいの飲み方ぐらい知ってるわい。 |
ST | で、自制する? 思う存分飲む? |
ブラック | 腹減ってたからな。思う存分飲む。 |
ST | ではブラッド・ポイントを上限の10点まで回復してください。 |
ヴァンパイアは毎夕、目覚めるごとにブラッド・ポイント1点を消費する。今晩食餌しなければ、PCたちは文字通り「血に飢えた獣」と化す可能性がある。
ブラック | 飢えた獣は怖いんだぜ。俺は満腹。ぷはー。 |
---|---|
ST | チンピラの首筋から顔を上げたブラックの牙は鮮血にまみれている。その朱色が、強烈な甘い香りが、未知の本能を叩き起こす。それこそがお前の求めている物だと、心の奥で何かが囁く。『飲め、そうすれば全て満たされる』と…… 自制心判定をしてください、ジェイムズ。難易度8。 |
ジェイムズ | か、かろうじて1個成功。 |
ブラック | ジェイムズ、一緒に飲ろうぜ。これこそ生きる喜びって奴だ。 |
ST | 待った! あなたはいま何をしましたか? 人の血を飲みませんでしたか? 常識的に考えると人間の『生きる喜び』とはほど遠い食事ですが。それに、あなたの口の両端から伸びているのは何ですか? 生きている人間の頸動脈を噛み破るほど長い牙は…… |
ブラック | ! 俺は何をしてるんだ。いつもなら切り刻んでいるところなのに(苦笑) |
ST | 人間性チェックをします。良心判定で難易度6。失敗すると人間性が1低下します(元からアレだし、マルカヴィアンだし、およそ後悔とは縁遠いんだがなあ。ま、プレイヤーには公平を期さなきゃね) |
ブラック | 成功。 |
ST | では何とか自己正当化に成功した。 |
ブラック | あれは正当防衛だ。私は悪くない。悪くないぞ。 |
ジェイムズ | ブラック、おまえ一体何やってるんだ。それじゃまるで……伝説の吸血鬼じゃないか! |
ヴァンパイアの世界へようこそ、諸君。
ST | で、このチンピラだけど、どうする? 放っていく? |
---|---|
ジェイムズ | 医者として診るけど。 |
ST | 触るなら自制心判定、難易度8。 |
ジェイムズ | 俺は人間だ!! 1個成功! |
ST | 脈は弱々しく、いまにも消え入りそうだ。ブラックがかなり飲んだからね。まだ息はあるが、病院に運んで緊急輸血しなければ2、3時間内に失血死する。 |
ジェイムズ | 輸血か…… |
ブラック | ほっときゃいいじゃん、そんな奴。 |
ジェイムズ | 仕方ないな。じゃあ自分たちが疑われそうな証拠を消してから、救急車を呼んでやる。『人が倒れてます』って。 |
ブラック | ジェイムズ〜。刻ませてくれよ〜。 |
ジェイムズ | 最後の良心。 |
ブラック | 趣味と実益をかねて解体してやろうと思ったのに。 |
ジェイムズ | (絞り出すように)私は、人間を演じるんだ! |
ブラック | ちぇ。腹一杯になったし、人が来ないうちにとっとと帰るか。じゃあな、ジェイムズ。 |
ジェイムズ | 私も救急車を呼ぶだけ呼んで立ち去る。 |
ST | ブラックと別れて帰るわけやね。じゃ、途中の公園で激しい立ちくらみを覚えて歩けなくなる。腹の中に何か入れないとこのまま空腹で行き倒れになりそうだ。 |
ジェイムズ | キャラクターとしてはそれが『何か』判ってるのかな? |
ST | まあ、露骨に見てるしな。ところで、夜の公園でしゃがみこんでいたものだから、通りかかった警官が声を掛けてくるよ。 |
ブラック | よりによって(笑)おとなしくさっきのチンピラを飲っときゃよかったものを。 |
ST/警官 | おい、どうした? |
ジェイムズ | ちょっと、立ちくらみが…… |
ST/警官 | そうか。交番で少し休んでいくかね |
ブラック | これもいい人だよ(笑)この世界、案外いい人が多いのな。 |
ジェイムズ | 大丈夫です、たいしたことないので。 |
ST | 『地べたにしゃがんでるのもなんだから、せめてベンチに座りなさい』つって手を貸してくれる。 |
ジェイムズ | ぬ、ぬくい。 |
ST/警官 | おいおい、冷蔵庫の中ででも寝てたのか? 死人みたいに冷たいじゃないか。こりゃいかん。交番で毛布貸してやるから、ちょっと寝てけ。な? |
ジェイムズ | ……自制心判定ですか?(プレイヤーの自制心が失われてきたらしい) |
ST | だね。難易度はぼちぼち9に突入や。 |
ジェイムズ | それは……ファンブっているというな。 |
ブラック | わはは、今度は止めてくれる奴はいないぞ。 |
ST | ファンブルか。じゃあ、警官はこういう具合に(肩を貸す身振り)助け起こしてくれるんで、首筋が至近距離。 |
ジェイムズ | 本能的に牙が伸びてたりするわけだ。 |
ST | (淡々と)首筋がおいしそうなスペアリブに見える……スペアリブが目の前にあるということは、ここはレストランか何かだろう……ちょっと待て、自分は公園で警官に介抱されていたんじゃなかったか? それとも、警官が幻覚なのか? 何にしろ目の前に料理があるのに食わないのも変だ……あなたは『スペアリブ』にかぶりつく……風味たっぷりの肉汁が口の中いっぱいに広がる。 その瞬間、幻覚が消えた。あなたが噛みついたのはまぎれもない人間の首。流れ込んでくるのは温かい生き血だ。だが、血は瞬く間にあなたの飢えと渇きを満たしていく。 あなたはそれを、おいしい、と感じる。 |
ジェイムズは自制心判定して、警官からの食餌をブラッド・ポイント2点で抑える。このレベルなら人間は軽い貧血を感じる程度だ。
ST | 警官は一瞬よろめくが、今度は力を取り戻したあなたが支える。『おお、すまんな。オレも疲れが出たかな、もう年かね』 |
---|---|
ジェイムズ | すいません。俺はもう大丈夫ですから、これで…… |
ST/警官 | そりゃよかった。お互い体には気をつけような |
ジェイムズ | ありがとうございました。 |
ST/警官 | じゃ、気をつけて帰りなさい。 |
ジェイムズ | 家に帰ってから、自分の考えを確かめるために輸血用血液のパックを取り出す……医者だからストックあるよね? |
ST | 今も闇医者稼業続けてるんだっけ? だったら当然あるでしょう。 |
ジェイムズ | 飲めそう? |
ST | 冷め切ってすごくまずいけど、飲めないこともないよ。ただ、まともな人間のやるこっちゃないね(笑) |
ジェイムズ | 寝よう。寝たら治るに違いない。そう祈りながらベッドに入る。 |
もちろん、カールはカールで孤独な戦いが待っている。
ST | さて、お待たせしました、カールさん。 |
---|---|
カール | 待ってない待ってない。 |
ST | これまで意志力でかろうじてこらえてきましたが、体の方が限界のようです。そろそろ腹に何か入れないと、死にはしないまでも道ばたで行き倒れるかもしれないな。どこか飲食店に寄っていきますか? それとも家に直行? |
カール | 家に帰る。冷蔵庫の中の物で済ませたいな〜(笑) |
ブラック | 途中で親切な人間に遭わなきゃいいけどな(笑) |
ST | 遭うかどうかは運次第だな。さてどうやって判定するか……そうやな、大小で行こう。出目が5以下か6以上か、宣言してからD10を1個振って。当たれば誰にも会わずに家にたどりつく。 |
カール | 6以上!(はずれ)はう〜っ。 |
ST | じゃ、誰かに会うねぇ。 |
ジェイムズ | 街角で立ちんぼのお姉さんとかにつかまるわけや。 |
ST | それ行こう。『えらくシケた顔だね、おにいさん。気晴らしにあたしとちょっと遊んでかない?』 |
カール | (しばらく思案している)……もうちょっと頑張りたいな。 |
ST | 自制心判定、難易度8。 |
カール | 成功。断って先を急ぐ。 |
ST | 街娼が背中からとても口にできないような放送禁止四文字熟語で罵倒する。 |
カール | どうせ聞く余裕ないっすよ。 |
ST | じゃあ後は何事もなく自宅にたどりついた。 |
ジェイムズ | 家に帰ると嫁さんが居たりして(笑) |
ブラック | 結婚、してるの? |
カール | いや。逃亡者だから…… |
ST | ところで、どこから脱走中なの? 孤児院? |
カール | 孤児院脱走して捕まる年でもなかろう。すでに会社員だし。 |
ジェイムズ | じゃあアレだ。『○○の穴』だ(笑) |
ブラック | おまえは○○だ、○○になるんだ!(笑) |
ST | ともあれ、ドアを開けて転がり込むように部屋に入ったけど? 空腹と喉の渇きはほぼ極限に達している。 |
カール | 冷蔵庫を開けて中の物を全部食う。 |
ST | 体調のせいかも知れないが、どれもぱさぱさして味気ない。 |
カール | 腹につめこむ。生肉はまだましかな? |
ST | 血抜きしてあるからなあ(笑)やっぱり汁気が足りないな。それに胃がもたれる感じ。水物は飲めるけど、いくら飲んでも喉の渇きは治まらない。ペットボトル一本飲み干しても焼け石に水。 |
カール | のたうち回ってます。 |
ST | 疲れでうとうとしかけた時、猛烈な吐き気を覚えて目が覚めた。さっき食べた物を全部吐いてしまう。ちなみに未消化(笑) |
ブラック | 胃が受け付けないんだ。 |
ST | あいかわらず、何を飲んでも喉の渇きはおさまらない。あなたは悶々とした一夜を過ごす。 |
カール | 限界まで頑張るぞ。 |
ブラック | もう限界だって(笑) |
ST | ところで、ブラック。帰宅してから何かしますか? |
ブラック | う〜ん。目が冴えてきたりするのかな。 |
ST | 夜が更けてもいっこうに眠くならない。寒気もおさまったし、活動的な気分だけど。 |
ブラック | 別にすることもないしなあ。客も来ないやろ。 |
ST | そう。じゃ、明け方ごろ満ち足りた気分でベッドにつく。 |
カール | ええなあ。 |
ST | さて、ジェイムズ? |
ジェイムズ | 医者的見地から自分の身体を分析してみる。いったい何が起こったのか。 |
ブラック | 科学者だねえ。 |
ST | 知力+〈医学〉。難易度5。 |
ジェイムズ | 楽勝だな。4個成功。 |
ST | どうも体温計が壊れているらしい。27, 8度から上がらない。 |
ブラック | 水銀だったら測れないな。 |
ST | で、電子体温計だとエラーが出るわけだ。 |
ジェイムズ | 血圧は? |
ST | ゼロ。血圧計もイカレてるんじゃない? |
ジェイムズ | ……心音は? |
ST | おかしいな、聴診器詰まってるのかな(笑) |
ジェイムズ | 医学書とかに自分と似た症状がないか探す。インターネットも調べる。 |
ST | ……どうも信じがたいことだが、あなたの肉体は生理学的にいうと死んでいる。たしかにそのような低体温・低血圧状態から蘇生した症例はある。しかし肉体的に仮死状態のまま、通常どおり活動したという例はない。ちなみに顔が青白くなって太陽が嫌になって犬歯が伸びるポルフィリン病というのがあるが、あくまで生きている人間の病気やからね。 |
カール | 学会に発表したら? |
ブラック | 狩られるって、間違いなく。 |
ST | 〈オカルト〉技能レベルは? ブラックが上? じゃあ先に気づくかな、自分の正体に。 |
ブラック | (吸血を)自覚してやったからなぁ。 |
ジェイムズ | 電話でブラックに連絡するですよ。『体調、おかしくないか?』 |
ブラック | めちゃめちゃおかしいわい!……というより、どう考えても私はいわゆる吸血鬼、ヴァンパイアというものになってしまったようだな、はははは。おまえもそうなんだろ? |
ジェイムズ | 認めたくはないが……人間として生きてはいないらしい。 |
ブラック | おいおいジェイムズ。科学者にとって重要なのは結果だ、結果。事実を客観的に見つめることが必要なんだ。そして客観的に見れば、私たちはどう考えても人間ではない。 |
ジェイムズ | 吸血鬼について情報を集めよう。インターネットであたってみる。 |
ST | 知力+〈コンピューター〉。難易度6。 |
ジェイムズ | 1個成功。 |
ST | 検索かけたら軽く十万件以上あった。それはもう、世界各国の民話伝承からホラー映画から果てはtrPGまで。ブラック・ドッグ・ファクトリーってとこの出版で(笑) |
ブラック | 多すぎて調べる気なくすな。 |
ST | 民話伝承の類も地方や民族によってまちまちで、すべてに共通するのは血を飲むことぐらいか。陽光の下を歩く吸血鬼もいるしね。まあ、インターネットの情報は信頼度低いものが多いから……図書館とか、書籍を漁った方がましかもしれないね。 |
ジェイムズ | 図書館は夜は閉まっている〜。 |
ブラック | 俺、〈オカルト〉技能持ってるから家にそれ関係の蔵書あるよな。 |
ST | 4レベルですか。じゃあ普通の人がふつう買わないような怪しい本をいろいろ持ってます。ダイアン・フォーチュンとかアレイスター・クロウリーとか、メジャーどころは網羅してるでしょう。 |
ブラック | メジャーなのか?(笑) |
ジェイムズ | 私も2レベルだから少しは持ってるでしょう。手持ちの本とかを見て、今の自分の状態に当てはまりそうな記述を拾います。ま、朝になれば確認できることやけど。 |
ブラック | まったくや。 |
ジェイムズ | ところで、私は副業(闇医者)のために地下室持ってるからいいんだけど、他の人は大丈夫ですか? |
ブラック | 地下には寝ないけどカーテン閉めてる。 |
ST | じゃあ二人とも夜明け近くに凄く眠くなった。 |
ブラック | カーテンの隙間から漏れる朝日にちょっと当たってみたいから我慢して起きてる。 |
ST | 人間性いくつ? 5? 難しいな。7切ってると辛いよ。意志力判定で難易度9。 |
ブラック | 失敗しました。 |
ST | 眠気に負けてうとうと船をこいでたところに…… |
ジェイムズ | カーテンの隙間から朝日がぱっと。 |
ブラック | 熱ちぃ! |
ST | 妖力〈肉砦〉は? 持ってない? じゃあ耐久度1レベル、減らしといて。普通は斜線入れるんだけど、日光は再生不能ダメージなので×印を入れてください。再生不能ダメージは治すのにブラッド・ポイント5点を消費します。1日に1レベルしか治りません。 |
ブラック | 実験のつもりが高くついたな。地下室に逃げ込もう。 |
ジェイムズ | ところで、カールは? |
ブラック | 今ごろ灰になってたりして(笑) |
ST | (簡単に楽にはさせないよ)カールは一晩中うなされていたけど、それでも明け方ごろ疲れで少しうとうとする。そして物凄い痛みに目を覚ます……〈肉砦〉レベルで吸収判定、難易度6。強靱力は加えないでください。 |
カール | ひとまず成功。 |
ST | では手の皮一枚焦げただけで済んだ。え、地下室がない? ベッドの下にでも潜って寝てください。 |
カール | あ、会社に電話せな。 |
ST | 日が昇っちゃいましたから起きてられるかどうか意志力判定してください。人間性は……ああ、それなら難易度8で。 |
カール | 失敗。 |
ST | では寝こけてしまう。目が覚めると夜でした(笑)他の2人も目を覚ましてください。全員、ブラッド・ポイントを1点消費します(ブラッド・ポイントは何もしなくても毎晩1点自動的に失われる) |
ブラック | う〜、腹減った(陽光のダメージ再生のため大量にブラッド・ポイントを消費し、現在4点)今日も一発やるかぁ。 |
カール | 残り、さ、3点っすか〜。 |
ST | は〜いカールさん飢餓状態に突入です。血をナマで見ると自制心判定が必要です。失敗するとその場で血に飛びついて啜ってしまいます。ちなみにこの判定のダイス・プールは最大でブラッド・ポイントの現在値までなので、どんどん厳しくなります。 |
カール | 家から出ないようにしよう。 |
ST | 血を飲まなければあと3日で休眠状態に入ります。 |
ブラック | ま、人にさえ会わなきゃなあ。 |
カール | あと2日は我慢できるな。 |
ST | (ま、まだ耐えるつもりか……) |
飢餓状態では血の匂いを嗅いだだけでも凶暴化判定が必要になる。カールの選択は吸血鬼としてはあまり賢明といえない。が、これが一番人間的反応なんだろうなあ。
ジェイムズ | そのうち外の物音がやたらに耳について…… |
---|---|
ブラック | 外に出たいという欲求を抑えるために自制心判定が必要になるんだ。で、だんだん厳しくなるんだ(笑) |
ST | ふむ。カール、カリスマのみでちょっと振ってみて。 |
カール | 1個成功。 |
ジェイムズ | きっと会社の同僚が心配して来てくれるんや。 |
ブラック | それ、ええなあ。 |
ST | また大小で行きましょう。出目が5以下か、6以上か、宣言してから振ってください。当たったら男の人、外れたら女の人が訪ねて来ます。 |
カール | でっかいほう!(コロッ) |
ジェイムズ | 女の人が来ました〜。 |
ブラック | カモがネギ背負ってやってきた(笑) |
ST | (なんで二人とも嬉しそうなんだ?)夜7時頃、会社の同僚の女性が訪ねてきました。ピンポーン。 |
カール | 出ません。 |
ジェイムズ | お腹がすごく空いてるんですよ? |
カール | 出ません。 |
ブラック | 本能が出ろと命じてるぞ。 |
カール | 本能なんて、本能なんて〜。 |
ジェイムズ | 飢餓状態だしな。そろそろ難易度10で自制心判定かな。 |
カール | 出ずに耐えます。 |
ST | 自制心判定、難易度8。ナマで見てるわけちゃうからなぁ。 |
カール | (コロコロ)……だめだ。 |
ジェイムズ | ファンブルですねぇ(笑) |
カール | 行ってきます(泣き笑い) |
ブラック | これでやっと仲間になれるな(笑) |
ST | ドアの覗き窓から見てみると美味しそうなステーキ肉が立っている。 |
ブラック | 据え膳食わぬは男の恥だぜ。 |
カール | 勢いよくドアを開けて入れてあげるよ。 |
ST | ステーキ肉に見えたのは果物籠をさげた女の人だった。 |
ジェイムズ | ええ人や〜。 |
ブラック | 果物より御馳走がここに(笑) |
カール | 中に引っ張り込んでしまいましょう。 |
ST/同僚の女性 | 今日はどうしたの? 真っ青な顔して。 |
カール | 風邪、風邪。 |
ST/同僚の女性 | やっぱり。でも真面目なカールさんが無断欠勤だっていうから、ちょっと心配したのよ。独り暮らしって聞いたし、いろいろ大変だろうと思って。 |
ブラック | ええ人や〜。 |
ST/同僚の女性 | ご飯は? 何か食べた? |
カール | いや…… |
ST/同僚の女性 | 『そ。果物くらいなら大丈夫? リンゴ持ってきたから剥こうか。キッチン借りるね』……さて、やっちゃいますか? |
カール | かぷっと。 |
ジェイムズ | で、死ぬまで飲むと。 |
カール | それは自制したいなあ。人間って何ポイント飲んだら死ぬの? |
ジェイムズ | そんなん、医者がここにいますやん。電話一本くれたら、緊急輸血ぐらい(笑)…… |
ブラック | してやらんけど。残りは俺が吸う(笑) |
ST | 4ポイントで重度の貧血やな。 |
カール | 3点で止めとく。 |
ST | 自制心判定、難易度9。 |
カール | よっしゃ、耐えた! |
ブラック | おお、寸止めやな。 |
ST | じゃあブラッド・ポイント3点回復してください。気がつくとあなたがかじりついていたのはスペアリブではなく女性の首筋です。しかも会社の同僚の。床一面にお見舞いのリンゴが散らばっています……人間性チェックをしてください。良心判定。難易度4。 |
カール | 成功。 |
ST | では人間性は減少しません。女性はぽ〜っとした表情で宙を眺めていましたが、はっと我に返りました。 |
カール | いや、ごめんごめん。大丈夫? |
ST | え、あれ? 私、どうしたんだろ。ごめんね、病人見舞いに来て自分がたちくらみしてたら世話ないよね。でも改めて見たら思ったよりカールさん元気そうだけど。どうする? 明日も休むんだったら有休願、出しとくけど。 |
ブラック | 新入社員に有休があるのか? |
ジェイムズ | 大手の会社ならありますよ。 |
ST | うん(単にカールが新入社員だという設定を忘れてただけ) |
カール | う〜ん、だ、出しといてもらえるとありがたいな。(小声で)そしてそのまま失踪か……入ったばっかりの会社やのに…… |
![]() | |
↑Index | ←Back | 第4幕 | →Next | ![]() |