ノドの書 ― 群影記 10. 血族の戒律について
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汝の血祖を屠して心臓の血を飲んではならない。

汝らの中で最も年長の者を王に立てよ。汝らの父は私であり、最年長者はもっとも私に近いからである。

互いの家は敬意をもて扱え。

互いの領土をみだりに侵してはならない。

セツの末裔に向かって、汝が神であると称してはならない。

血族の胤子は礼を以て遇さねばならない。

いかなるときも汝の血祖を敬え。

胤子を創ったら血族の道を教え授けよ。

愛する者を〈抱擁〉してはならない。

〈月の獣〉、〈奔放なる者〉、病める者、狂える者、酔った者を餌食にしてはならない。

しもべは常に庇護せよ。

汝の兄弟姉妹に対しては、いかなるときも歓待せよ。汝の血祖の兄弟姉妹に対しては、いかなるときも、汝の家にある最上のものでもてなせ。汝の血裔の兄弟姉妹に対しては、陽光をしのぐ軒と羊の血を供せば充分である。

汝の血祖の血祖、〈放浪者〉カインを決して忘れるな。

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