PURE BREEDに関する考察 | ||
Written by Matt Ragan, Translated by Professor
これはPure Breedの定義を明らかにし、乱用を防ぐためのガイドラインです。
Pure Breed はガルゥとしての血統の純粋さを意味するもので、人種や民族上の純粋さは無関係です。ゲット・オブ・フェンリスを除くすべての部族は、Pure Breed でさえあれば人種や民族の差異には頓着しません。
ゲット・オブ・フェンリスでは、Pure Breed と認められるには人種・民族上でもPure Breed でなければいけません(そうでないとFlaw: Mixed Heritageが意味を持ちません(→Get of Fenris Tribebook pg.46))。
Pure Breedはキンフォークによって受け継がれます。従って、PB2のキンフォークとPB 5のガルゥのあいだに生まれる子供は PB2になります。だから子孫のPure Breedにこだわるガルゥは純血のキンフォークを探すのです。
Pure Breed を上昇させる血統操作はキンフォークに対してのみ有効です。キンフォーク同士の子供の Pure Breed は両親の平均値になります。PB4の妻と PB2の夫の間に生まれた子供はPure Breed 3[(4+2)÷2=3] です。子供がガルゥになった場合、その家系の Pure Breed レベルを上げるにはガルゥにならなかった兄弟にかけるしかありません。
薄まった血を Pure Breed 5 に戻す唯一の方法は、7世代かけて徐々に血を濃くしていくことです。
第1世代 | 親A(PB 4.00)+親B(PB 5)=子1(PB 4.50) |
---|---|
第2世代 | 子1(PB 4.50)+親C(PB 5)=子2(PB 4.75) |
第3世代 | 子2(PB 4.75)+親D(PB 5)=子3(PB 4.87) |
第4世代 | 子3(PB 4.87)+親E(PB 5)=子4(PB 4.93) |
第5世代 | 子4(PB 4.93)+親F(PB 5)=子5(PB 4.96) |
第6世代 | 子5(PB 4.96)+親G(PB 5)=子6(PB 4.98) |
第7世代 | 子6(PB 4.98)+親H(PB 5)=子7(PB 4.99) |
子7はゲームシステム上 Pure Breed 5 と見なせます。これがシルバー・ファングが血筋の純粋さを維持している秘訣であり、Pure Breed 5 のキンフォークを他の部族の手から守るためなら戦いも辞さない根本的理由です。お気づきのように、Pure Breedを4から5に上げるには Pure Breed 5 のキンフォークが7人も必要になります。これだけ大勢の純血の親を揃えるのに一番手っ取り早いのはすでに Pure Breed 5 であるキンフォークの血縁者(兄弟、姉妹、母親、父親、いとこ、おじ、おば)に頼ることです。このためシルバー・ファングの部族的弱点があるのです。
シルバー・ファング以外の部族のキャラクターは Pure Breed 5 を獲得できないよう制限することを強く勧めます。シルバー・ファング族が長年血統維持にかけてきた大変な苦労を無駄にするだけでなく、プレイヤーがPure Breed を軽視する原因にもなります。また、Pure Breed を4まで獲得できるのはフィアナ、ゲット・オブ・フェンリス、レッド・タロン、シャドウ・ロード、ウェンディゴに制限することを提案します。
シルバー・ファング以外の部族でPure Breedが高いキャラクターを作りたがるプレイヤーには、代わりにシルバー・ファングの Merit の一部を獲得できるようにしましょう(例:Notable Heritage(2pt Garou Ties Merit)→ Silver Fang Tribebook pg. 48)。つまりこうしたキャラクターはそれぞれの部族で最も高貴な血筋を引いているということです。
ガルゥ・キャラクターの Pure Breed 値が子孫に反映されるのは、非キンフォークとの間に子供をもうけた場合のみです。片親がガルゥでもう片親が非キンフォーク(Pure Breed 0とみなします)の場合、産まれる子供は親ガルゥのPure Breedの1/2を受け継ぎます。このような珍しい状況では、子供はガルゥ側の親が属する部族になります。
例:白人のゲット・オブ・フェンリスの男性(Pure Breed 4)がキンフォークではない黒人のアメリカ人女性と結婚しました。産まれた子供は人種的にいうと黒人と白人のハーフですが、ガルゥとしてはPure Breed 2 のゲット・オブ・フェンリスのキンフォークです。勿論この場合 Flaw: Mixed Heritage を持つことになりますが。
メティスの Pure Breed 値は両親の Pure Breed の平均値です。
キンフォークがガルゥになる確率は通常10%ですが、Pure Breed 1レベルにつき5%上昇します(Kinfolk: Unsung Heroes参照)。
片親が非キンフォークであるキンフォーク(#6 参照)がガルゥになる確率は通常の1/2ですが、その子孫がガルゥになる確率は通常どおりです。
Pure Breed はキャラクターがクリノス、ヒスポ、ルーパス形態の時のみ感知できることにします。つまり人間形態ではPure Breed であるかどうか判らないので、キンフォークが Pure Breed かどうかを判別するには Rite of Pure Breeding (→Black Fury Tribebook pg. 42) が唯一の手段となります。
私(Ragan)は個人的にこのルールが気に入ってますが、昔プレイヤーの間で不評をかったことがあるのでオプションとして提案します。これが一番正しい解釈と思うんですけれどね。でないと何のためにRite of Pure Breeding があるのか判りませんから。
あるガルゥが〈Silver Record〉に名を連ねるような伝説的偉業を成し遂げた場合、そのキャラクターの直系の子孫(きょうだい、いとこ等ではなく直系血族)はPure Breed 5 とみなします。つまり偉業によってそのキャラクターは Pure Breed の源である「伝説の英雄」の一人に数えられるのです。
このオプションの問題は、一部の部族は Pure Breed を獲得できないという公式ルールと矛盾することです。
Pure Breed は『ガルゥが本能的に感知できる』(→WtA第2版 pg. 112)性質だとすると、ガルゥはPure Breed のキンフォークは人混みの中からでも見つけだせることになります。血統操作によって Pure Breed を保つことはキンフォークを見つけやすくことにもつながります。
|前口上|最新作|観覧席|喫茶室|案内板|楽屋裏| |