私は米国海兵隊の一歩兵だが、White Wolf が作成した武器・防具表の軍用装備のデータには多少問題があると思う。一例を挙げれば、『Vamprire Storytellers Companion』では AK-47 の射程距離は M-16 より長いことになっている。これは誤りだ。AK のフルオート射撃が、300mの距離から命中したら、それは幸運というべきだろう。それに、ケブラーは意外と防弾性は高くない。いちど歩兵訓練校でデモンストレーションをしたことがあるが、M-16 の一斉射でなんとケブラー・ヘルメットを貫通してしまったのだ。

以下に紹介する修正版データは、私の専門知識に基づいたものである。リアリズムを追求したい方々のお役に立てば幸いである。まあ、民間ではふつう入手できない武器防具の話なのだが、私が知っているのがそれだけなので。本文中の射程の単位はすべてメートルである。

武器

M-16
射程500
難易度修正−1
ダメージ
射率

M16A1 と M16A2 の2種類のモデルがある。A1 のほうが旧型で、ベトナム戦争で使用されたもの。現在、米軍で使用しているのは A2 モデルである。A1 は三点バーストとフルオートが可能だが、フルオート射撃時は特に弾詰まりを起こしやすい。A2 は三点バーストのみ。三点バーストを人間に向けて射つのは、はっきりいって弾の無駄だ。非常に高速な連射になるので、弾が三発とも当たるか、三発とも完全に外れるか、どちらかしかない。だが一発当たれば人は死ぬのだ。もっとも、血族に対しては効果的かもしれない。M16 が発射する NATO5.56mm 弾は、命中すると体内を跳ね回り、内臓をずたずたにする。そのため弾が貫通せず体内に残ることも多い。

AK-47
射程300
難易度修正±0
ダメージ
射率

フルオートで射撃可能。よくできた銃だが、精度より大量生産のための設計。事実上どんな状況下でも発射することができ、それが M16 に勝る主な特長である。7.62mm弾は、まっすぐ人体を貫通する。命中部位が重要臓器や大動脈を外れていれば、命が助かる確率は高いだろう。

防具

防弾チョッキ
防具値(対打撃)3/5
防具値(対刃物)2/5
防具値(対銃弾)1/4

/の右の数値は鋼鉄製プレートを差し込んだ後のもの。しかし、プレートは軍でも全くといっていいほど入れないので、無視してしまってもかまわない。一般に誤解されているようだが、防弾ジャケットは実はケブラー製ではない。グラスファイバーでできているのだ。

ケブラー・ヘルメット
防具値(対打撃)
防具値(対刃物)
防具値(対銃弾)2/4

銃弾はある程度より浅い角度で命中すると、装甲に食い込まず弾かれてしまう(侵徹限界角度)。そのような角度で命中した射撃に対しては右の数値を使うこと。


オリジナルテキストRevised Weapons and Armor
出典サイトSanguinus Curae
原著者Bleep
翻訳Professor